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第12回 ムクナ会活動報告

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平成29年5月28日(日)東京信濃町にてムクナ会を開催しました。

日時:平成29年5月28日(日)昼食をはさんで午前11時45分から午後16時30分まで

場所:東京信濃町のスポーツカフェ チア・スサーナにて

参加者:会長 藤井義晴、広報 三浦左千夫を含め、医療関係者、教育関係者、栽培者、流通関係者、利用者及びその家族、ムクナに興味のある方など47名の参加がありました。

開会挨拶:司会 広報 三浦左千夫から開会の宣言とムクナに関する報告
会長 藤井義晴から挨拶と自身の活動に関する報告がありました。

以下、発表内容です。

広報 三浦左千夫
スライドを利用してムクナ豆の育て方、食べ方、注意事項等について話がありました。

・ムクナ豆の育て方、食べ方の例など
・ムクナ豆がパーキンソン病の症状緩和に効果的であること
(これについては、医師の関心は高まっているものの効果に関する評価は定まっていないことが補足されました。)
・ムクナ豆のLドーパが効くメカニズムの説明
(ムクナ豆の天然成分のLドーパは脳内のドーパミンを増やす効果があるが、ドーパミンを直接体内に投与しても脳の手前の血液脳関門において通過を阻まれて脳に届かない。そのため脳内のドーパミンを増やすにはLドーパを体内に取り込むことが効果的にあることの説明)

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・ブラジルのサンパウロでのムクナに関する講演会を行った時の様子の紹介。
(広報三浦は、専門のシャーガス病の研究や発表のためにブラジルなどの南米諸国を訪問することが多く、その折に現地の方々の要請でムクナの講演会を行うことがあります。)
・ムクナ豆は、抗酸化作用が強いこと。
・ムクナ豆は、パーキンソン病の症状緩和には効果的だがその薬との併用については十分に注意する必要があること。薬の服用のタイミングでムクナ豆を一緒に食べると効き過ぎてしまう可能性があるので医師と相談が必要であることの説明。
・不妊の男性側の原因のひとつの「精子量の不足」について、改善できる可能性があること。

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会長 藤井義晴
植物の持つアレロパシー(植物が放出する化学物質が他の植物・微生物・昆虫・動物等に阻害・促進あるいはその他の何らかの影響を及ぼす現象)の研究においてムクナとのかかわりが出来たこと。ムクナの成分の一つのLドーパはアレロパシー効果があることの説明がありました。

・世界各地の植生の写真を用い、アレロパシー効果によりどのような現象が起こるのかの説明。
・現在、大学院の教え子がソラマメのもやしが強いLドーパを持っているようなので研究しているということ。(ソラマメのもやしのLドーパの研究を行うことでLドーパを生成する遺伝子が解明できることを期待しているとのコメントがありました。)
・著作のアレロパシーの本の紹介。
・八升豆の名前の由来について説明
(豆一粒で八升は収穫できないので「一粒で八升の収穫があるから」という説より「八丈島から伝来したから」の説の方が有力だと思うとのこと。
・栽培については、台風でやられることが多い。また、棚などの樹上で完熟させた豆の方が良いものであること。
・ハッショウマメの食べ方の研究についての説明。
・ムクナ豆を普及させることが夢であること。

宮崎さん
母親がパーキンソン病でムクナ豆を利用している方

・有効な利用方法については、試行錯誤して研究中。しかし母は元気になって活動している。
・ムクナはもともとインドのアーユルヴェーダでも紹介されていてご自身がアーユルヴェーダに関する協会の代表理事でもあることから「アーユルヴェーダにおけるヘッドケア」と題して発表がありました。

台蔵昌子先生 食品化学研究家 服部栄養専門学校栄養士科特別講師
『「ムクナ豆」成分の特徴から見るアンチエイジング』と題して以下の内容について発表がありました。

ムクナ豆はタンパク質を構成するアミノ酸の中でも「必須アミノ酸(バリン,ロイシン,イソロイシン,リジン,メチオニン,フェニルアラニン,トレオニン,トリフトファン,ヒスチジン)」を, また,アクの成分「ポリフェノール類(赤ワイン,ブルーベリー,ワラビ,ゼンマイなどにふくまれる)」を多く含んでいる。そこに着目しアンチエイジングを考える。

必須アミノ酸の中でもバリン,ロイシン,イソロイシンは筋肉のエネルギー代謝を活発にし,タンパク質合成促進作用や筋肉タンパク質崩壊抑制効果があり,筋肉の衰えを予防する。
また、アクの成分は,血管・細胞の老化予防などの効果がある。
これらの機能を持つ成分はいずれも「ムクナ豆」に多く含まれ,アンチエイジング効果をもつと考えられる。また,高齢者にはタンパク質摂取の重要性がさけばれている昨今において,旬な話題となるであろう。

ヒトは一般的に加齢とともに日常の生活で食が細くなり偏食へと進むといわれる。その結果、低栄養に陥りやすい状態となる。それらが高じて自覚がないままに 「フレイル(虚弱)→サルコペニア(筋肉崩壊)→ロコモティブシンドローム(運動機能障害)→寝たきり状態」 へと進行する可能性が高くなりQOLの低下をきたす。
そのような状態を少なくするためにもムクナ豆を食生活の中に取り入れることをおすすめする。と,同時に以下に示す日本食材も見直していただきたい。

   豆類(ムクナ豆を含む)
   ごま
は(わ) わかめ
   野菜
   魚
   しいたけ
   芋類
(よ)  ヨーグルト(日本食材ではないが日本人に不足しやすいカルシウムを多く含む)

これらの食材は我が国の現代人の食生活で不足しやすい成分を多く含んでいることから一日の食の中に一度は必ず摂取していただきたい。

また、和食が平成25年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され,さらに2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催される運びとなり日本が,和食が世界に注目されている。
忘れがちな日本食材やムクナ豆をおおいに食し,健康寿命世界一の日本で毎日を元気にすごして行くことを願って終わりとしたい。

金井さん(鍼灸治療士)
パーキンソン病の症状の改善に鍼治療が効果を示すことの例を報告し、鍼治療がパーキンソン病の補完医療として試みるべき価値のあるものであるとのお話がありました。

・パーキンソン病の症状に対して鍼治療を行った「治療前」「治療後」の様子のスライド等の提示がありました。
・経絡の図を示して鍼治療の方法の説明の簡単な説明。
・日本神経学会における「パーキンソン病とムクナ豆の関係」の発表例の提示がありました。

新舩さん
ムクナ豆を栽培し自らも筋力増強のために利用している方

・ムクナ豆を食べた後30分程で運動をすることを半年続けると筋肉が付き動きがシャープになる。
・ムクナの粉末にアボカドを入れてスムージーにして毎朝食べている。
・ムクナ豆を食べると脳が活性化してくる感覚がある。
・運動方法の一つ、スクワットのやり方の紹介。

DBS手術の体験談
パーキンソン病の患者さんのご家族からDMS手術の後の様子の報告がありました。

・手術後は動きがとても良くなり仕事もしっかりできているとのこと。
・DBS手術の後もムクナ豆を併用していることも併せて報告がありました。利用方法については家族で良く研究しているとのことでした。

ムクナ豆の利用者の体験談
パーキンソン病と診断されたが、ムクナ豆の利用のみで体調がどんどん良くなってきている男性の体験談

・パーキンソン病発症から現在に至るまでのムクナ豆とのかかわりについて
・現在のムクナ豆の食べ方の紹介。
・数年にわたるムクナ豆の利用で副作用は感じていないこと。また、病気が進行するより元気だった頃の状況に戻っているように感じていること。
*編集者コメント「パーキンソン病と診断を受けてからムクナ豆の利用を始め数年間経過している方ですが、この方がムクナ会に参加し始めてからの状態を知っている会員にとっては現在の状況は奇跡的な回復と言っていいと感じます。

ムクナ豆の利用者のお母さんのお話

・瀬川病のために19年間ムクナ豆を使っている方のお母さんからお話があり、現在の利用方法などについて説明がありました。

森さん
栽培して販売している方

・今年のムクナ豆の生育や販売等の状況についての報告がありました。(それに関する資料も配布されました。)

武部先生
富山県立中央農業高等学校の先生でムクナ豆の栽培、普及などにかかわっている方

・栽培の体験談や現在の活動状況などについて説明がありました。

古木さん
栽培、加工、販売をしている方

・昨年から栽培と加工、販売を開始しているとの紹介がありました。

竜先生
地域医療、老人医療、ガンの専門の医師で以下のように報告がありました。

・「何か元気が出ない」「力が入らない」「フラフラ、ヨロヨロする」など医者が見ても病気とは言えない患者さんたち22名にムクナの粉末を試させたところ、2週間程度で80%の人に有効性があったこと。
・具体的な例としては「手に力が入らない」人は2週間ほどして書道できちんと書けるようになった。
・「足に力が入らないのでスキーがうまくいかない」人は2週間ほどでうまく動くようになった。
・「やる気が出ない」という人もやる気が出た。
・特に病気が見つからない人、老化防止にムクナ豆は効果的だと考えている。
・うまく使えば薬との併用も可能だと考えている。
・ムクナ豆の効果について、確かな手ごたえを感じているので100人に試して科学的に証明したい。
・自分で利用したところ血圧が上がったので利用を止めた。

*編集者から
竜先生からムクナ豆を利用することでご自身の血圧が上がったので利用は止めたこと。また「理論的にはドーパミンは血圧を上げる」とのお話がありました。従来、「血圧が下がった。」との報告があるので血圧に対するムクナ豆の影響はしっかりと確認して的確な情報提供をする必要があると感じています。

唐沢先生
お医者さん

・ご自身は特に体に問題がないので効果があるなしのコメントはできないが、各自の発表を聞いて筋力をつけるために良さそうなので使ってみたいとのことでした。

 自己紹介・参加者全員から自己紹介がありました。

編集者から
・ムクナ会は、毎回参加者がジワジワと増えていてスタートした頃には広く感じていた会場が窮屈さを感じるまでになりました。
・医療に直接かかわるお医者さんのコメントもいただくことができ発表内容もますます充実したものになっています。進行中の質疑応答からムクナ会からの情報発信は信頼性の高いものにする必要性を大いに感じました。
・ムクナ豆でつくったクッキーを参加者に配布してくださった方がいらっしゃいました。とても美味しかったです。(写真はこちら)

12-04

記念撮影

12-05

次回の開催は、平成29年の秋から冬を予定しています。
より多くの皆様のご参加をお待ちしております。

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